デリヘルで既存の店名やHPなどを引き継いで別の人が営業を開始する方法

ども、行政書士の松井です。

 

デリヘルの開業手続の相談の中で「既にホテヘルやデリヘルで使用しているブランドをそのまま引き継いで、別の人の名義で届出をして営業することはできますか?」という相談を受けることがあります。

 

結論から言えば、できます。

 

そこで今回は、この件についてケースごと考え方を整理していきたいと思います。

デリヘルを別の名義に営業譲渡する場合

たとえば、現在Aさんがデリヘルを営業しており、その内容をそのままBさんに引き継がせたいという場合。

いわゆる事業継承ですね。

 

この場合、Bさんが同じ内容でデリヘルの届出を出して、Aさん名義の営業は廃止届を提出して終了するという流れになります。

 

例え事務所や待機所が同じ場所だったとしても、新規でBさん名義の届出を行わなければなりません。

 

もちろん、物件もBさん名義で契約し直すということになります。

 

また、デリヘルというのは1人(法人の場合は1社)が複数の呼称(いわゆる屋号、ブランド)を使って営業することができます。

 

その呼称ごとにそれぞれHPや電話番号を使用して問題ありません。

 

もちろん、使っている呼称などが増えればその都度全て警察に届出をしなければなりませんが、事業が拡大しても1人の名義で上限なく様々なブランドを駆使して展開していくことができます。

 

Aさんが使っている3つのブランドを全てBさんに受け継がせることもできますし、その中の1つだけを受け継がせるということも可能です。

 

ただし、1部のみ引き継がせる場合で、使用する事務所や待機所が同じというのは認められないでしょう。

 

家主は2重契約しているのか?という問題になりますし、そもそも営業を明確に区分しているのかどうかの判断が難しいので、警察は受理してくれないと思います。

ホテヘルをデリヘルに変更・営業譲渡する場合

ホテヘル(客の受付所があるお店)として届出しているお店のブランドを、デリヘルに業態変更したり、別の人に屋号を譲ってデリヘルとして営業することも可能です。

 

ホテヘルもデリヘルの場合と同様、呼称やHP・電話番号等を警察に届出していますので、デリヘルとして今後営業していく人が別途新規で届出をして、ホテヘルの方はその呼称等については削除する変更手続をするという流れです。

 

ただし、別の人が新規でホテヘルを始めることは関西全域で禁止されています。

 

できるケース

ホテヘル→デリヘル

デリヘル→デリヘル

 

できないケース

ホテヘル→ホテヘル(新規)

デリヘル→ホテヘル(新規)

 

(新規)と書いたのは、既に既得権としてホテヘルを営業している人に、ブランドを譲るということは可能だからです。

 

その場合、ブランドを承継した方は呼称やHPなどを追加する変更手続を行い、譲った方は内容から一部削除するという変更手続をとることになります。

 

内容の全てを譲渡するということも可能ですが、前述のとおりホテヘルは関西全域では再度開業するということは不可能ですし、全国的に見ても新規でホテヘルや箱ヘルやソープランドを開業できる地域はかなり限られていますので、慎重に検討した方がいいでしょう。

法人名義でデリヘルの届出をしている場合

法人名義でデリヘルの届出をしており、営業内容を全て他者に承継させるという場合、もちろん他者名義で新規届出をするのもいいのですが、法人ごと売ってしまうという方法もあります。

 

この場合は新規で届出をする必要はなく、役員変更について法務局への変更登記と警察への風営法の変更届出をすれば済みます。

 

ただ、買う側にとっては法人ごと承継するというのはそれなりにリスキーですので(どんな隠れた負債が潜んでるか分からない等)、正直デリヘルの場合は普通に新規で届出をした方がいいと思います。

 

法人ごと譲渡して役員変更手続だけで済ませるというのは、デリヘルだけでなく風俗営業許可でも使えるスキームです。(法律上、デリヘルは風俗営業許可ではなく性風俗特殊営業の届出という別の位置づけ)

 

風俗営業許可の場合は企業合併や分割というM&A手続も可能ですので、法人ごと買うor事業の一部だけ買うという手続をすることができます。

 

特にパチンコ店等の大型店舗の場合、新規申請となれば事前協議や現場検査など相当大がかりな手続になってしまいますので、条件が合意できればM&A手続で済ませることが大半です。

 

M&Aの手続上のメリットは、何よりも書類審査だけで済ませられること。

基本的に現場検査がありませんので、手続の負担はかなり軽くなります。

 

話が逸れましたが、デリヘルの場合はM&A手続というものはありませんので、「法人ごと売買」or「承継した法人が新規届出」のいずれかです。

 

新規でデリヘル届出をしたとしても書類審査だけで完結する場合がほとんどです。

 

暇な署に届出した場合に現場調査があるという可能性もありますが、現地の写真を撮って終わりというパターンがほとんどですので、デリヘル事業を承継した法人が新規届出をした方が早いし楽ですね。

ホテヘルの事業承継の注意点
関西でホテヘルを丸ごと事業承継させる場合、法人ごと売買する以外に方法がありません。
デリヘル・ホテヘル問わず、性風俗特殊営業の場合はM&Aや相続手続きは存在しません。

また、ホテヘルが個人の場合はどうしようもなく、その人が亡くなったら営業は終了ということになります。

まとめ

今回はデリヘルの事業承継について書いてみました。

話をまとめると

 

  • デリヘルの全部又は一部の営業内容を別人名義のデリヘルに引き継がせることは可能
  • ホテヘルとして新規で引き継いで開業することはできない(関西地域)
  • 法人ごと売買もできるが、デリヘルならば新規で届出した方がオススメ

 

ということですね。

以上、参考にならば幸いです。

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