ども、行政書士の松井です。

 

昨日は大量に雨が降ったおかげで、今日は湿気も少なくいい感じの天気ですね(^^)

実は僕、雨の日や湿度が高い日は片頭痛が出るので嫌いなんですよね・・・。

 

毎年梅雨の時期はロキソニンン飲みながら仕事してます(笑)

 

というわけで、今回のテーマはコチラ!

 

「風営法とカラオケ」

大阪府におけるカラオケの時間規制

まず、カラオケ装置を設置して営む営業について、大阪府では条例で営業時間を規制しています。

飲食店、カラオケボックス等においては、午後11時から翌日の午前6時までの間、カラオケ装置などの音響機器を使用してはならない。(条例第97条、条例施行規則第69条)

これは大阪府全域についてであり、他の都道府県については各条例によって異なります。

 

しかし、実際は夜11時~翌朝6時まで間でもカラオケで歌いまくってるお店はたくさんありますよね。

実は、この条例による時間規制は例外があります。

 

規制の適用除外
    • 音響機器から発生する音が防音装置を講ずることにより飲食店等から外部に漏れない場合
    • 飲食店等が消防法第8条の2第1項に規定する地下街に立地する場合
    • 飲食店等の周囲50メートル以内の区域に人の居住の用に供されている建物及び病院、診療所等特に静穏を必要とする施設が存在しない場合
ちょっと小難しい言い回しで書かれてありますが、簡単に揉みほぐすとこういうことです。
  • 音漏れしないような防音設備が整ったお店の場合
  • 地下にあるお店の場合
  • 周囲50m以内に住居や病院・診療所等の設備がない場合(つまり繁華街)
上記のような場合は音漏れの心配がない、もしくは音漏れしても迷惑になるような住居や施設が存在しないということで、規制の適用除外となっているわけですね。
まぁ、ひとつめの防音設備については、何をもって要件を満たしているかというのは難しいところですけれど、このあたりは個別で相談して頂ければと思います(^^)
逆に、上記の除外要件を満たしていないようなお店が深夜にカラオケの音を垂れ流していると、間違いなく近隣トラブルになると思いますね(笑)

スナック等のカラオケを設置する飲食店の法的位置づけ

大阪府条例におけるカラオケ装置設置のルールがわかったところで、今度は風営法の話にいきましょう。

 

風営法ではカラオケをどのような位置づけにおいているのでしょうか?

カラオケを設置する飲食店=風営法で規定された何らかの許可を取らなければいけないのか??

 

結論から言えば、カラオケの有無が許可の種類に直結するわけではないです。

 

カラオケは、あくまでツールです。

そのツールをどのように使うかによって、規制のされ方が変わってきます。

 

例えば、通常スナックであればカラオケを設置していると思いますが、お酒を飲んだ客がいい気分になり、自分でリモコンを操作して曲を入れ、客のみで勝手に歌うということであれば、風営法上何ら規制の対象にはなりません。

 

その場合、営業時間が深夜(夜0時以降)におよぶのであれば、飲食店営業許可+深夜酒類提供飲食店の届出をし、カラオケを使う時間については先ほどの大阪府条例のカラオケ時間のルールさえ守れば大丈夫です。

 

しかし、風営法では“接待行為”という概念があり、カラオケを使った一定の行為がこの接待行為に該当する場合、風俗営業の許可を取らなければいけなくなります。

 

一定の行為とは

特定少数の客の近くにはべり、その客に対し歌うことを勧奨し、若しくはその客の歌に手拍子をとり、拍手をし、若しくは褒めはやす行為又は客と一緒に歌う行為(風適法の解釈運用基準第四3(3))

 

簡単に言うと、カウンター席に座っている目の前でお姉さんが話し相手になってくれていて、「お兄さん、何か歌ってよ」とリモコンを差し出して、2人で清水翔太と加藤ミリヤのLove foreverなんかをデュエットし、「お兄さん歌うまいね~」なんてお世辞を言いながら拍手しようものなら接待になるってことです(笑)

 

これを聞くと、こう思いませんか?

 

「いや、それがスナックやん」

 

そう、それがスナックなんです(笑)

 

でも、法律ではこういうことするお店は深夜酒類提供飲食店の届出ではなく、風俗営業の許可を取らなければいけないことになっているわけです。

 

というか、“スナック”というのは俗語であって、風営法で定められた営業種別ではありません。

 

接待するかしないか、深夜に営業するかしないか、といった具体的な内容で分別されます。

カラオケスナックを開業する場合の注意点

「女の子が横に座らなければ接待にならないので、風営法許可はいらない。深夜酒類営業の届出でいい。」

 

という認識を持っている人がいますが、正確にはそれは間違いです。

 

横に座らなくても先ほどのカラオケの事例のような行為は接待として明記されています。

 

では、世の中のスナックは全て許可を取っているのかと言うと、取っていないお店も多いと思います。

 

特にボックス席のないカウンターのみのお店は深夜酒類営業の届出をしている、もしくはそれすらしていないところも多いでしょう。(0時前に閉店するならばOKです)

 

ただ、警察は接待行為をするかしないかという点については厳しく見てきますので、深夜酒類営業の届出をした際に「本当に接待行為をしないのか」としつこく確認されます。

 

署によっては接待行為をしない旨の誓約書を書かされたりするくらい、そこについてはシビアにチェックされます。

 

僕の経験ですが、深夜酒類営業の届出をした際、添付している営業所の平面図を見た担当官が

 

「これだけボックス席があるのに、どう見てもキャバクラとして使うとしか思えない。」

 

と思いっきり疑ってきたことがあります(笑)

 

しかし、実際にそこは本当に接待行為をしないお店で、ガールズバー的なところでもありませんでした。

 

ですので、僕の方からもお店のコンセプト等をきちんと説明し、最終的には受理してもらえましたが

 

「そのうち立入検査に行って確認しますから。」

 

と言われました。

その後、営業が始まった割とすぐに実際に立ち入り調査が入ってました(笑)

 

そこは本当に接待行為をしない店だったので、問題はなかったのですが、もし接待行為を現認されていれば無許可営業という扱いになっていました・・・。

 

あ、問題ないと言っても、デジタルダール機を勝手に設置していたので、それについての変更届出義務違反は指摘されたので、後日僕の方で手続をしに行きました(^^;)

 

ちなみに、無許可営業の罰則は、「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその両方」です。

 

また、別の事例ですが、同じく深夜酒類営業の届出をしに行ったときのこと。

 

そこのお店は、接待行為とみなされるかは正直微妙なところだったのですが(笑)、先ほどのお店と違い、ボックス席がそんなにたくさんあるお店ではありませんでした。

 

しかし、いつものように接待するしないの問答を一通り終えた後、添付書類の中のメニュー表を見た担当官が一言。

 

「シャンパン高いし、絶対接待してるやろ!」

 

いや、そこ!?www

 

まぁ言いたいことは分かりますが(笑)、

 

「この店は男性がキャバ嬢をアフターで連れてくるお店なので、接待なんかできないんです」

 

と説明し、なんとか納得してもらえました(^^;)

 

長々と書きましたが、何が言いたいかというと、接待するかどうかは申請・届出時点では自己申告だが、お店のレイアウトやその他何らかの要素から疑わしいと思われた場合は、なかなかしつこく問い詰められて後日立入調査にくる可能性がありますよってことです。

 

どういう場合がどうかっていうのは、かなり個別具体的な事案になりますし、正直ここでは書けないこともあります(^^;)

 

これは風俗営業許可を取った方がいいのか、深夜酒類提供飲食店の届出で大丈夫なのか、具体的な内容を聞けばアドバイスできますので、個別に聞いてもらえればと思います。

 

僕はけっこうぶっちゃけて話す方ですので、聞いてもらえれば「実際どうなの?」っていうところまでお話できると思います(^^)

スナックの営業時間は風営法でどう決められている?

先ほどの話を読んで、鋭い方ならこう思ったかもしれません。

 

「じゃあ風俗営業の許可を取ればええやん。デュエットもできるし、横に座って話せるし、メリットしかないやん。」

 

たしかに、営業内容としてできる幅は広がりますが、深夜酒類提供飲食店の届出と比べて大きなデメリットががります。

 

  • 基本的に夜0時までしか営業できない
  • 時間や費用が大きくかかる

 

スナックと言えば、忙しい日は深夜まで盛り上がっている場合も多いので、0時までしか営業できないのは痛いですよね。(北区と中央区の一部地域は1時まで可)

 

また、深夜酒類提供飲食店の届出は営業を開始する10日前までに届出をすればいいのに対して、風俗営業は申請してから許可がおりるまでに45日かかります。

 

さらに、公安委員会に支払う手数料(深夜酒類営業は無料)もかかりますし、行政書士報酬も基本的に倍以上違います。

 

許可の取得を敬遠されるお店が多いのはそういう事情があるからでしょうね。

 

繰り返しになりますが、風営法には“スナック”という種別はありません。

よって、スナックの合法的な営業時間は、

 

・許可を取っているお店ならば0時または1時

・深夜酒類提供飲食店の届出をしているお店ならば朝まで営業可能

 

ということになります。

カラオケ居酒屋を開業するにはどんな許可がいる?

これはちょっと番外編なのですが、最近では居酒屋にもカラオケが設置されているお店がありますよね。

カラオケ居酒屋なんて呼ばれてるらしいですが。

 

このカラオケ居酒屋に関する許可の関係ですが、まず通常の居酒屋で接待行為はあまり考えられないので、風俗営業の許可は必要ないお店がほとんどでしょう。

 

あとは、0時以降にお酒を提供して営業する場合に深夜酒類提供飲食店の届出が必要がどうかですが、これはカラオケ装置の有無に関わらず、必要です。

 

実は、深夜にお酒を提供して営むお店であっても、ご飯ものなどの主食をメインとする営業であれば深夜酒類営業の届出は必要ありません。

 

寿司屋やお好み焼き屋などがそうですね。

これらのお店でお酒を提供しても、それはあくまで付随的に提供するものでメインではないからです。

 

一方、バーなどはお酒がメインですから、深夜酒類営業の届出が必要です。

 

では、居酒屋はどうか?

フードメニューが充実しているお店であれば、主食がメインなので届出は不要かと思われがちですが、実は違います。

「居酒屋はお酒がメインであるので、深夜酒類提供飲食店の届出を要する」というのが警察の見解です。

これについては新人時代に大阪府警察本部に確認を取ったことがあります。

 

まぁ考えてみれば、寿司屋は寿司を食べにいくのが主な目的ですが、居酒屋は飲みに行くのが目的ですからね(^^;)

何が主たる目的かを考えれば理解できることです。

 

ですので、カラオケ居酒屋については、0時以降も営業するのであれば深夜酒類提供飲食店の届出が必要というのが結論です。

 

ちなみに僕はカラオケ居酒屋なるお店には行ったことがありません(^^;)

まとめ

今回はどんな許可や届出が必要なのかということを、カラオケという視点を軸に書いてみました。

 

カラオケはあくまでツールであり、それをどう使うかということが考え方のポイントですね。

 

大阪府条例によるカラオケ時間の規制の話もしましたが、ミナミなどの繁華街にあるお店であれば、周りに住居や病院はありませんし、基本的に適用除外になるケースが多いです。

 

近隣トラブルが起きるような地域では気を付けてくださいね、というのが立法趣旨ですからね。

 

接待行為にあたるかどうか、風俗営業の許可を要するかどうかはけっこうデリケートな問題ですので、お気軽に個別で聞いてもらえればと思います(^^)

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