歌舞伎町キャバクラ花音に警察がドア破壊・強制捜査した件について

ども、行政書士の松井です。

 

先日、歌舞伎町のキャバクラに警察が斧でドアを破壊して強制捜査に踏み切った事件が話題になりましたね。

なにか事件性がある場合を除いて、ここまでやるというケースは珍しいので、正直驚きました。

 

巷では「やりすぎではないか」という声もあるようですが、風営法専門の行政書士として、この件について思うところを解説したいと思います。

法的に風俗営業者は警察の立入に応じなければならない

報道によると、このキャバクラは法令で定められた午前1時までという営業時間を超えて営業を続けていたところ、行政指導の名目で立入りに訪れた警察に対して、店を施錠して立入りに応じなかったため、警察が強制捜査に踏み切ったとのことです。

 

そもそも、風俗営業者は警察の立入には応じなければならず、それを拒んだ場合は罰則規定が設けられています。

 

立入り拒否の罰則
行政処分
10日以上80日以下の営業停止命令(基準期間20日)刑事処分
100万以下の罰金

 

立入りに関しては、「営業中」「お客さんがいるから」という理由では拒否することができません。

基本的に警察の立入りを拒めば、結果的にプラスになることは何もないです。

 

今回の時間外営業のように何らかの行政指導という明確な目的がある場合のほか、巡回的な感じでフラッと現れることもあります。

 

「営業停止処分を受けてもいいから」「罰金払うから」といって立入りを拒んでも、警察が諦めて帰る可能性はゼロでしょう。

 

拒めば拒むほどあらぬ疑いを持たれて、挙句の果てに歌舞伎町の店と同じような結果になる可能性もあります。

 

「従業員名簿を備え付けていない」「営業時間をオーバーしてしまっている」等の何らかの落ち度があるという認識があったとしても、立入り自体は絶対に素直に応じることをオススメします。

 

 

また、今回の事件に関しては、過去に2度も時間外営業で行政処分を受けており、それでも時間外営業を続けていたということですから、警察からすればこれ以上放置すればメンツを潰されることになりますし、他の店への示しもつきません。

 

新型コロナウィルスによる時短営業要請も無視していたということもあり、「他店への見せしめ」という側面があった可能性も十分にあると思います。

風俗営業の時間外営業について

今回の歌舞伎町は「午前1時まで」という営業時間を超えて営業してました。
ここで風俗営業に関する営業時間の規制について整理します。

 

まず、原則的には風俗営業は午前0時までの営業となります。
ただし、各都道府県の条例によって、営業時間に関する個別の規制がかけられている場合があります。

 

報じられた歌舞伎町のキャバクラに関しては、条例により午前1時までと定められており、繁華街であることを考慮して、法律で定められた原則よりも1時間延長して営業することが許されています。

 

大阪であれば北区・中央区の一部の地域(梅田や心斎橋等の一部)についても、午前1時まで営業することが認められています。

 

ただ、これはキャバクラやラウンジ等の社交飲食店の話であり、業種によっては営業できる時間が短くなっているものあります。

 

例えば、同じ風俗営業でもパチンコ店は大阪府の条例によって午後11時までの営業となっています。
また、ゲームセンターについても時間帯によっては年少者の立入制限が定められています。

 

このように、地域と業種によって営業できる時間が違いますので、今一度確認されることをオススメします。

他の事件を調査するために風営法違反で検挙することも

今回の歌舞伎町のキャバクラに関しては

 

  • 過去に2度の行政処分があったにもかかわらず無視
  • 新型コロナウィルスによる時短要請に応じていない
  • 施錠して立入りに応じないという悪質性の高い行為

 

という要素があり、強制捜査に踏み切られたわけですが、一般的には純粋な時間外営業だけでここまで大げさなことになるのは相当レアケースです。

 

やはり、施錠して立入りに応じなかったことにより「極めて悪質」と認定されたことが大きいと思いますが・・・。

 

また、ニュースで報道されているキャバクラやガールズバーの違法営業での逮捕は、その裏に他の事件性があり、じっくりと捜査するために一旦別件で検挙して身柄を抑えたというケースも多いように思います。

 

「反社会勢力が経営している」「日常的にぼったくりの被害届が出ている」なんていうのは典型例ですね。

 

さらに、繰り返しになりますが、「他の店への見せしめ」という形で検挙に踏み切るというケースも大いにあり

ます。

 

業界の人にとっては、今回の時間外営業も含めて「え、そんなことで!?」「そんなことは当たり前にどこの店でもやってるよ」と思うかもしれません。

 

しかし、明確な風営法違反であれば、警察はいつでも逮捕できますので、単に「警察が忙しくて手が回らない」「泳がされているだけ」という認識で注意しておいた方がいいでしょう。

まとめ

今回は、斧でドアを破壊して強制捜査に踏み切られた歌舞伎町のキャバクラの事件について、風営法を専門にする行政書士の視点で思うところを書いてみました。

 

  • どんなことがあっても立入りには応じるべき
  • 当たり前の慣習でも違法であれば常に逮捕リスクはあると認識するべき
  • 見せしめや密告など、立入り・逮捕のきっかけは様々

 

どこか頭の片隅に置いて、役立てて頂ければ幸いです。

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